2010年月4分 釣行記



投稿者 のぶ
釣行日 2010年4月19日(月)
場所 福浦某所


『おっきなサカナを逃がして得たもの』


福チヌに入会させて頂いてからこれまで何回か、釣行時の稚文を書かせて頂きました。
そのシーズンの初モノの事や、たまたま複数枚釣れた時など。

書きたかった理由はいくつかあります。
日頃から楽しませて頂いている福チヌHPの中で、小さな具にでもなれれば。とか。
自身の備忘の為。や。かつての自分がそうだった様に、チヌ釣りを始めたばかりの方が「チヌ釣りって面白そうだな」と少しでも感じてもらえたら。などなど。

まぁ、釣れた時の話ですから、後から自分で読み返してもニヤッとして、結構楽しいもの。
楽しくなければ福チヌじゃない。と、会の皆さんが、日頃おっしゃっている事の実践です。

それがまさか・・・。こんな内容を書く日が来るとは、思ってもいませんでした。

土日には都合がつかず、結局いつもの平日福浦へ。4月も半ば過ぎともなると、週初めでも天候に恵まれさえすれば釣り人も、ちらほらいらっしゃいます。
当日の満潮は概ね21時。福浦へは、ゆっくりと車を向けての到着は19時半。
そこからまたゆっくりと支度を終えて、20時15分頃に釣友への釣り開始メールを打ちました。

ポイントは、いつも比較的に潮の流れが速い場所。その日も左から右へ小走りの様な状況でした。
仕掛けを数回流しながら、シズの位置や数を調整して『その時』を待ちます。

15分を過ぎても状況はあまり変わらず、ふた流しに1度くらいはサシエが無くなるか、崩れた形で手元に返って来ます。明確なアタリは無いですが、状況は悪くはなさそうです。

そろそろ、右に流した仕掛けを回収しようと思ったその時。

それまでは殆ど無反応だった電気ウキに、初めて反応が出ました。力強く目盛り2つ分。
こちらは、相手の『次』を待ちます。

シュッ・・・。
ウキのトップが水中に没した瞬間を見計らって、アワセを入れると。

ズシッ・・・。
これまでに何回か経験した感触です。おおよそ次の展開も予想がつきます。

ズズズズズッ・・・。
ひささんはこれを『海中でテトラが転がっている状態』と言っていました。
なかなかの名言だと思います。

ゴッゴゴンッ・・・。
掛ったサカナも必死の様子で、さらに右方向の沈みテトラに突っ込んでいきます。
一方で陸上の私も必死。水面ギリギリのテトラまで降りて応戦します。

キーーーーン・・・。
静かな福浦の夜に糸鳴りが響きます。そう、サカナが沖へ走り出したのです。
獲った。内心、思いました。
数日前、テトラ用にと新たに巻き直した道糸は2.5号。ハリスは1.7号。

ジジッジジッ・・・。
いつも多少キツメに設定しているドラグから少しづつ糸が出ます。

ジリッ ジーーーーッ・・・。
うそ。なんでこんなに糸が出るのだろう。慌ててレバーを握って強制的に糸を送ります。
竿尻を目一杯に前へ突き出しても、サカナは全く無視しているかの様に止まりません。

ガクガク・・・。
子どもの頃から釣りを始めて、かれこれ30年以上経っています。
サカナを掛けて、やり取りしながら足が震えたのは初めての事でした。
ひょっとして、今の自分のチカラでは掛けちゃいけない相手を掛けてしまったのでは。

チクタクチクタク・・・。
一昨年から、本命と思われるサカナを掛けると、すぐに腕時計を見て時間を確認します。
この時も既に見ていました。21時30分。

プツッ・・・。
えっ。
確かにそう聞こえました。

シーン・・・。
実際にはこんな音はありません。でも私の耳には、そう聞こえたのです。

チクタクチクタク・・・。
無意識に、もう一度腕時計を見ると21時35分。ちょうど5分間。つまり300秒。
チヌ釣りをされている方なら理解して頂けると思います。
5分のやり取りは普通じゃない事を。大概、1〜2分で勝負が着く事が多いはずです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

でも今、思い出しながらこれを書いていると、案外さっぱりした気持ちです。
まぁ仕様がない、相手の方が数段も上手だったんだと。
獲れなかったからこそ経験できた、チヌ釣りの難しさ・楽しさ・奥深さは勿論のこと。
それ以外にも、偶然に得たものがあったので良かったんだと思います。

またいつの日か・・・。

事件の日時:平成22年4月19日 20時30分頃
事件衝撃度:☆☆☆☆☆
悔 し さ度:☆☆☆
総合満足度:☆☆☆☆☆



投稿者 のぶ
釣行日 2010年4月9日(金)
場所


『福浦で迎えた春』


毎年この季節になると、日々変わる自然を感じながら胸躍るのは、決して釣り人だけではないと思う。
福浦に通い始めて、はや5年。季節の移ろいに、こんなにも敏感になっている自分が時折、可笑しく思えたりする。

前日まで福浦界隈の潮温は11.5℃前後。年明けからは2008年と似たグラフを描き、例年に比べてもまだ若干低く推移している。
とは言え、低いなりにここ数日は安定しているので、少しの上昇があれば逆に期待が持てる。

丁度、日本を横断する形で西から東へ延びた前線は、春の嵐となってお昼を過ぎた頃には横浜を通過し、風向きも変わった。
予想どおりの気象状況に安堵。
湾口まで来ている春の潮が、強風によって多少でも攪拌されれば。

18:10
現地に到着。あれだけ強かった南系の風も、この時間は既に東北東へ回っている。
これから満潮を迎え、多少のウネリは残っているものの問題はなさそう。

18:30
一投目。前回は終始動かなかった潮も、今日は左から右へ流れている。
いつも使っている電気ウキが、そのゆるやかな潮を捉える。
数投に一度はウキに何らかのアタリがあり、その都度メバルが顔を見せる。

19:00
この時間になっても、まだメバルの活性は高い。
アワセ遅れているわけでもないと思うが皆、針を飲んでしまっている。
活性が高いのか、それともタナが深いのか。
プライヤーで慎重に針を外し、何度リリースした事だろう。
この頃から、潮が幾分止まりながらも右から左に変化。緊張と共に少しの期待感。

19:15
右斜め前方に打った仕掛けがゆっくり、そしてゆっくりと正面を通過し、その数秒後。
ツッ。わずかに目盛り一つ分。

今夜、それまで何度も見たものとは、明らかに違うアタリ。
海の中で何かが、ふっと餌を吸い込んだかのような。

一瞬、アワセるか躊躇した。しかし後悔するくらいなら。

ピシッ。

今夜の右腕は昨年のデビュー戦で、いきなり3枚を仕留めたアートレータ。
フッキングした相手を優しくかつ、しっかりと胴で受け止めた。

重量感こそないものの、あの特有なゴン、ゴゴンッという引きを2、3度堪能した。
特に慌てる事もなく、その数秒後にはスルッと伸ばしたタモへ無事収まった。

まず確認するのは、フッキングの位置。
完璧なカンヌキとは言えないが、その口中やや内側にあったそれを見て納得。
狙いダナがそれ程ズレていなかった証か。

その後、計測して写真を撮る。35p。
決して良型ではないが、シーズンに入ったこの時期の1枚としては十分だと思う。

その後はサカナの反応が少なくなり、満潮を過ぎて下げに入っても状況は変わらない。

21:00頃
遠くから聞き慣れたエンジン音がする。
顔を右に向けると、ニコニコ笑ったモンキーさんが立っていた。

こうして、仲間がふらっと立ち寄ってくれるのは、何よりも嬉しい。
二人で並び、いつもの四方山話をしていると時間が経つのも忘れた。

00:00
ひと通りの片づけも終わる。
今夜は北東を向いた風車が見える岸壁に、一人ぼーっと座りながら友人にメールを打つ。
遠く、オレンジ色に輝く夜景を眺める至福の時間。
春先のこの時期はまだまだ肌寒さも残るが、夏になれば夕涼みがてらにもっと快適だろう。

最後に、昨年も書いたこの一文を。
今年もまた、本命とのハラハラドキドキで素敵な出会いが、幾度かありますように。
また来ます。


日時 2010.04.02  19:15
 35p

場所 M
潮周 中潮
満潮 19:27


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